■Kazuさん流・チョコレートに合うコーヒーの淹れ方
今回の対談では、メリーファンにはおなじみの「ファンシーチョコレート」を味わいながら、Kazuさんおすすめの珈琲館さんのコーヒーである、珈琲館ブレンド、蔭干し珈琲(ブラジル豆)、アメリカン珈琲、豆善さんのコロンビア・キンディオグラハ農園(深煎り)など、さまざまなコーヒーを試飲しました。
1年間に1000杯以上コーヒーを飲まれているコーヒーソムリエのKazuさんにチョコレートを楽しむためのコーヒーについて、コーヒーの種類、淹れ方など教わりましたのでぜひご覧ください。
Kazu:チョコレートとのペアリングにコーヒーを淹れるときは、以下の4つのポイントが重要です。
<コーヒーソムリエKazuさん直伝 コーヒーを淹れるときのおすすめポイント>
1. 豆の種類:グアテマラやインドネシア、ブラジルなど、産地によってフレーバーが異なるため、合わせるチョコレートに合うコーヒー豆を選ぶ(具体例はページ後半に記載)
2. 豆の分量・お湯の量(コーヒー豆とお湯の比率)を適正にすること。ハンドドリップの場合は中細挽きが一般的。
3. お湯の温度:90℃くらいがオススメ
4. 抽出時間:3分以内(あくまでも一般論)
まずはこの4つを守れば、コーヒーの美味しさを最大限引き出せます。またコーヒー器具にもこだわってみるともっと楽しめます。例えば、濃厚かつコーヒー豆本来の味わいを楽しむならペーパーレスのステンレスフィルター、なめらかな質感を重視するならネルドリップ。気分や重視するポイントに合わせて、抽出器具を変えてみることで、チョコレートとのペアリングがより楽しめるはずです。
今回使用したコーヒー器具は、EPEIOS「ドリップケトル|LUX900」
ドリッパーは、珈琲考具ワンドリッパー、ハリオV60フラットドリッパーです。

もちろん忙しい時にはドリップバッグでも大丈夫です。

■コーヒーソムリエとショコラティエで考えたおすすめペアリング
大石:今回のコーヒーとペアリングで、Kazuさんが気に入ったペアリングについて教えていただけますか?
Kazu:今回のチョコレートとコーヒーのペアリングでは、ミルクチョコレートやビターなチョコレート、ジャンドゥヤ、アーモンドクランチなどの比較的オーソドックスなチョコレートには、珈琲館ブレンド、コロンビア・キンディオグラハ農園のコーヒーが特に相性良かったです。この2種類のコーヒーは、どちらもチョコレートやナッツなどのフレーバーを感じられるコーヒーなので、チョコレートに近い味わいを楽しめます。
一方、宇治抹茶のチョコレートには、ブラジル・インドネシアをベースとした珈琲館のアメリカン珈琲が相性バツグンでした。スパイシーな風味のあるインドネシアの深煎りコーヒーは、和菓子や抹茶を使用したスイーツと合わせやすいので、今回の宇治抹茶チョコレートと珈琲館のアメリカン珈琲でもお互いを引き立てられる印象がありました。マロン・キャラメルなども深煎りコーヒーと合わせやすいです。
ファンシーチョコレートの中には、やさしい酸味のあるストロベリーのチョコレートもありますが、同じくベリーのフレーバーを感じられる中煎り~中深煎りのエチオピアを合わせるのがセオリーかと思います。



大石:そうなんですね、私も今回Kazuさんに教わったペアリングの中で、特に印象的だった組み合わせをご紹介します。
インドネシア マンデリンのコーヒーの優しい甘みには、抹茶のまろやかな香りがよく合い、意外性のある上品なペアリングに。ブラジル豆のコーヒーにはビターチョコレートが、力強いコクとほろ苦い味わいが、お互いを引き立て合う黄金バランスになったと感じます。
軽やかでスッキリしたコーヒーは、ナッツやキャラメル系のチョコと相性抜群。小腹がすいたときにもぴったりでした。それから、浅煎りコーヒーならチョコレートの風味がより際立つので、チョコそのものをじっくり味わいたいときにおすすめです。

豆善のコーヒーを淹れる大石とKazu さん

試飲した珈琲館ブレンドのコーヒー
ショコラティエとコーヒーソムリエおすすめのペアリング
Kazuさんのおすすめペアリング:
ミルクチョコレート、ビターチョコレート、ジャンドゥヤ、アーモンドクランチ
×「珈琲館ブレンド」(ブラジル、コロンビア豆のブレンド)、コロンビア豆のコーヒー

抹茶チョコレート×アメリカンコーヒーや深煎りコーヒー

ストロベリーチョコレート×中煎り〜中深煎りのエチオピア豆のコーヒー

大石さんのおすすめペアリング:
抹茶チョコレート×インドネシアマンデリンコーヒー

ビターチョコレート×ブラジル豆コーヒー

ナッツ系・キャラメル系チョコレート×アメリカンコーヒー
