ハワイのチョコレート文化とは?
奥谷ショコラティエール:(以下奥谷)
高橋さん、今日はよろしくお願いします。ハワイのチョコレート文化についてお話を伺えるのをとても楽しみにしていました!ハワイでは常夏にもかかわらずチョコレートがしっかり生活に根付いていると聞きました。その文化の特徴を教えていただけますか?
高橋さん:(以下高橋)
ハワイでは「チョコレート=季節品」という感覚はほとんどありません。多くの場面で気軽に楽しんでいます。例えば、朝から就寝前までチョコレートを食べますし、家でも職場でもチョコレートを食べます。
またハワイ独自のギフト文化が大きな要素だと思います。アロハ精神が根付いているハワイでは感謝の気持ちを贈り物で表すのが日常的で、その中でもチョコレートは手頃で人気のあるアイテムなんです。特に、日系移民のおみやげ文化が融合したこともあって、チョコレートが観光客への定番の贈り物としても定着しています。

ハワイにで過ごしていたときの思い出とともにハワイのチョコレートについて
お話しいただいているハワイ州観光局の高橋さん
奥谷:
日系移民がもたらした「おみやげ」文化が背景にあるんですね。日本人にも共通する部分があります。
高橋:
ハワイでチョコレートがお土産として定着した背景には、日系人社会と観光文化の発展があります。20世紀初頭から多くの日系移民がハワイで生活し、日本の「おみやげ」を贈る習慣が根付きました。
一方で、ハワイではマカダミアナッツの生産が盛んになり、地元菓子店のEllen Dye Candiesが1920年代にマカダミアナッツチョコレートを商品化しました。ハワイには1882年と1885年にオーストラリアよりマカダミアナッツが導入され、続いて1892年に6万本もの苗がホノルルに持ち込まれ、これが今日のハワイ産マカダミアの原木となりました。オーストラリアと同じく、1890年代から食用として生産されはじめます。しかし、当時の殻はとても硬く、品種改良の必要性が訴えられ、1921年にホノルル近郊のハワイ大学の研究施設で、商業生産を目指した改良が開始されました。原種よりも甘味があり、脂肪分の多いナッツへと改良を行い、この研究は20年に及び、ついに商品化に成功。原産地こそオーストラリアですが、ハワイのマカダミアは独自のナッツと言えます。その後、日系人実業家のマモル・タキタニ氏がハワイアンホーストとして世界的に展開し、「アロハの心を持ち帰る贈り物」として観光客に広まりました。日持ちがして配りやすいこともあり、現在ではハワイを代表するお土産の一つとなっています。
奥谷:
チョコレートはどのようなシーンで食べることが多いのでしょうか?
高橋:
ハワイではアロハ精神もあって、家族や親戚、友人との時間を大切にしています。あまりかしこまった形ではなくプレゼントを渡してその場で開封してみんなでいっしょに楽しみます。家で友人を招いてバーベキューをすることが多いのですが、挨拶代わりにチョコレートを渡すこともあります。「パウハナ」と呼ばれる仕事後のリラックス時間がありますが、その際にラム酒や地元の地ビールとチョコレートを合わせて楽しむペアリングもよく見られます。そのほかハワイ産のコーヒー、ワイン、カクテル、ウォッカ、焼酎、など様々な場所でペアリングの体験が行われています。疲れた時や何かを達成した際の自分へのご褒美に上質なチョコレートバーを買うことも多いです。
奥谷:
日本よりハワイの方が、人と人の距離感が近いように思います。
日本でも手土産でチョコレートを使うことはありますので、コミュニケーションで幅広くチョコレートを楽しめたらいいなと思いました。

高橋さんからハワイのレイをかけてもらった奥谷ショコラティエール




